mosty の名前の由来と、作った理由、よくある質問をまとめます。
📛 名前の由来#
mosty は、MOu Seiseki Teisei ha Yadayo(もう成績訂正はやだよ)の頭文字です。
成績が間違っていれば学生に申し訳ないうえ、成績調査への対応は、成績を報告するとき以上に気を遣う作業です。 一度でも成績訂正を経験した人なら、この名前の気持ちが分かってもらえると思います。
💡 作った理由#
成績の間違いの大半は、Excel のシートをまたいだ参照のずれにあります。 このずれは、受講生リストが 2 つあることから生まれます。
受講生リストは 2 つある#
| リスト | 登録のされ方 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 履修者管理システム | 履修登録の結果そのもの | 厳密な受講生リスト。こちらが正 |
| 学習支援システム(Moodle など) | 学生・教員が比較的自由に登録する | 潜りの学生なども含み、基本的に削除されない。 |
成績をつけるには、この 2 つのデータを 1 つの Excel ファイルにまとめる必要があります。
削除して合わせる、という方法は取りにくい#
一番すっきりするのは、正のリストにない学生を削除して、両者を揃えることでしょう。 しかし、次の理由でこの方法は取りにくいのです。
- 潜って受講する学生を評価できなくなる。
- データは削除したくない。 削除すれば永久に失われます。 かといって別ファイルに退避すると二重管理になり、どれが最新か分からなくなります。
そのため、結局は 2 つのデータをマージして扱うことになります。
マージしたリストは、手作業の修正でずれていく#
マージしたリストには、履修の取り消しや休学などで、途中にイレギュラーな行が生じます。 これを直すのは基本的に手作業です。 行を挿入したり移動したりするうちに、あるシートの数式が、いつの間にか別の学生の行を参照してしまいます。
mosty がすること#
各シートの行がどの学生を表しているかが分かれば、別の学生の行を参照している危険な箇所を見つけられます。 mosty は、そのための道具です。
❓ よくある質問#
Excel の作り方を工夫すれば防げるのでは?#
はい。本来はそれが正攻法です。 シート間を行の位置でつながず、学生証番号をキーにして参照すれば、行を挿入したり並べ替えたりしてもずれません。
=成績!C5のように行を直接指さず、XLOOKUPなどで学生証番号から引く。- Moodle や履修者管理システムから取り込んだデータは、そのまま貼るだけにして手を加えない。
- 学生を削除する代わりに、
正規/潜り/取消/休学などの状態を列で持たせ、フィルタで絞る。 - できれば、2 つのリストの突き合わせ自体を Power Query やスクリプトで自動化する。
ただ、現実にはこの理想どおりにはいきにくいものです。 過去のファイルや引き継いだファイルは行の位置で参照していることが多いですし、締め切り前の急ぎの修正では、つい直接セルを指してしまいます。 キーで引いていても、キーにする列そのものを間違えることもあります。
予防としては作り方を工夫し、最終チェックとして mosty を使う、という二段構えがおすすめです。
AI にチェックしてもらえばいいのでは?#
それでも構いません。 ただ、成績は非常にデリケートな個人情報です。 それを AI の学習に用いてよいという組織の判断であれば、よいと思います。
mosty は手元のコンピュータの中だけで動き、Excel ファイルをどこにも送りません。
クラウドの AI ではなく、ローカルの AI なら大丈夫では?#
はい。ローカルの AI も 活用すればよいと思います。 何か 1 つの方法だけでミスを防ぐのではなく、複数の方法で防ぐのが定石です。
学生証番号を匿名化すれば、AI を使っても問題ないのでは?#
目的は、成績訂正を 0 にするための事前チェックです。 チェックの前に Excel の内容を編集すると、手間が増えるうえ、本来チェックすべき内容を消してしまうおそれがあります。
私はそんな間違いはしません。#
すごいですね。では使わなくてよいと思います。 個人的な要望から始まったプロジェクトです。 少なくとも作者はそこまで完璧な人間ではないので間違えます。 だからツールの助けを借りてチェックしています。
📃 ライセンス#
MIT License です。